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麻布 暗闇坂 殺人事件
突然ですが、皆さん、麻布十番という街はお好きですか?私は好きです!
住所は六本木の我が営業部ですが、地理的には麻布十番エリアが近く、とても親しみを感じています。その麻布十番に、江戸時代から伝わる七不思議があることをお聞きになったことがあるでしょうか。民間伝承ゆえ、諸説あるそうなのですが、ここでは、代表的なものをご紹介させていただきます。
<善福寺の逆さ銀杏>
浄土真宗の開祖・親鸞が善福寺を訪れた際、地にさした杖から芽吹いた、という伝説があり、第2次世界大戦時の空襲にも耐えた、その樹齢は、約750年以上!都内最大の銀杏で、国の天然記念物。気根(空中に出ている根)が不思議な雰囲気を醸し出し、逆さまに生えているようにも見えることから、『逆さ銀杏』との呼び名が。境内に立つ親鸞聖人像が今も銀杏を見守っています。
<柳の井戸>
同じく善福寺参道にある井戸。弘法大師が祈願をしたことで水が湧き出した、という伝説が残っており、都内でも数少ない清水の湧水地。関東大震災や空襲の際は、多くの民にとって、命の水になったそうです。今でもこんこんと清水が湧き、柳の葉が水面に優しい影を映しています。
<門前の鷹石>
善福寺門前にあったとされる鷹の姿が浮き出たように見える不思議な石。残念ながら現存せず。
<永坂の要石>
別名『永坂の脚気石』とも呼ばれた大きな石。塩を供えてお祈りすると脚の病に効能があったとか。明治の頃に地上部分は取り除かれてしまいましたが、その根は果てしなく、今も地中に残っていると伝えられています。
<狸穴の古洞>
かつて大ダヌキが住む洞穴があったと伝えられています。
<がま池>
悪事を働いたカエルが改心し、その後は、お屋敷を火災から護るために力を尽くした、という伝説が残っている池。現在は、私有地(マンション内)に僅かな面影をとどめています。
<七色椿>
様々な色の花をつける見事な椿があったとか。時には、咲いている途中から色を変える、とも噂されており、『お化け椿』という別名も。残念ながら現存せず。
これら七不思議の伝承を上手に引用し、麻布十番を舞台にした時代小説も見つけました。その名も『麻布暗闇坂殺人事件』(風野真知雄/著 だいわ文庫)
時は江戸後期。今はオーストリア大使館がある暗闇坂で、油樽を積んだ大八車が暴走し、若い娘が悲劇の死を迎えるところから物語は始まります。事故なのか、事件なのか? 実在した奉行・根岸鎮衛(ねぎし やすもり)が問題解決にあたる、という設定で、奉行とその仲間たちが、鳥居坂をはじめとする麻布周辺の坂を縦横無尽に駆け回り、謎を追跡していきます。謎ときの面白さと会社周辺の馴染みある場所が舞台、ということで、とても楽しい読書時間となりました。今は、江戸の名残はほとんどなくなってしまった界隈ですが、目を閉じれば、昔の面影や、江戸の商人、町人たちの息遣いが聞こえてくるような気がします。この本は、有り難いことに、近くの麻布図書館でも在庫をしています。今は私が借りているので、このあとすぐ返却します!もしご興味がある方がいらっしゃいましたら、ぜひ。・・・東通産業の社内にも七不思議はあるでしょうか。民間伝承と同じで、皆さん、それぞれが思う不思議があるのでは、と思います。私にとっての社内・七不思議は・・・?・・・ここで公開するのは控えさせていただきます(笑)
不思議といえば、ここにも1つ。いつまでも若くてお美しい。その秘訣をぜひ教えていただきたいと思っています。ここ六本木・業務部の女王様、F.M.さんへブログのバトンを引き継ぎます!
K.Ito